【地域の足に打撃】メートー観光が2026年3月末をもって路線バス事業から完全撤退、吉川・三郷エリアの地域交通に影響

埼玉県吉川市に本社を置くメートー観光株式会社が、2026年3月31日をもってバス営業を終了すると発表しました。
同社は吉川駅と三郷中央駅、新三郷駅西口などを結ぶ6路線を運行しており、地域住民の重要な移動手段として利用されてきただけに、公共交通の空白化が懸念されています。
バス停に「お客様へのお知らせ」を掲示
各バス停には「路線バス事業 廃止のお知らせ」と題した告知文が掲示されており、利用者への感謝の気持ちが綴られています。
掲示内容(要旨)
- 令和8年3月31日をもって路線バス事業を廃止
- 長年にわたるご愛顧への感謝
- 乗務員確保の困難による判断
- 利用者の皆様への心からのお詫び
告知文では「日頃メートー観光路線バスをご利用いただき、誠にありがとうございます」という感謝の言葉で始まり、「これまでご愛顧いただきました皆様には心からお礼申し上げます」と結ばれています。
6路線すべてが運行終了
メートー観光が運行していた路線バスは以下の通りです。
運行終了路線
- M1:吉川駅南口~新三郷駅西口(みさと団地廻り)
- M1-2:吉川駅南口~新三郷駅西口(一街区廻り)
- M2:吉川駅南口発 北部みさと団地循環
- M3:吉川駅南口~三郷中央駅(ピアラシティ経由)
- M5:吉川美南駅~新三郷駅西口
- M6:新三郷駅西口~ピアラシティ
これらの路線は、つくばエクスプレス(TX)沿線の住宅地と各駅を結ぶ重要なアクセス手段として機能してきました。
乗務員確保困難が廃止の要因
告知文では廃止の理由について言及されており、乗務員の確保が困難になったことが主な要因とされています。
全国的に問題となっているバス業界の運転手不足が、地方の小規模バス事業者に深刻な影響を与えた形です。
地方公共交通の課題浮き彫り
今回のメートー観光の撤退は、地方の公共交通が抱える構造的課題を浮き彫りにしています。運転手不足、利用者減少、採算性の悪化など、全国の地域バス事業者が直面している問題の縮図と言えます。
TX沿線という比較的発展した地域でも、きめ細かい地域交通の維持が困難になっている現状は、他の地域にも共通する深刻な問題です。
こちら読者の方から写真付きで情報提供をいただきました。ありがとうございます。












